足利尊氏(あしかがたかうじ)は、室町幕府を開いた初代将軍です。もともとは鎌倉幕府の有力な御家人でしたが、倒幕に転じ、その後は自ら新しい武士の世を作り上げました。
1333年、尊氏は後醍醐天皇(ごだいごてんのう)に呼応して、京都の六波羅探題(ろくはらたんだい)を攻め落とし、鎌倉幕府を滅亡させました。しかし、その後始まった後醍醐天皇による天皇中心の政治である1334年の建武の新政(けんむのしんせい)は、武士の不満を招くものでした。
武士たちの期待を背負った尊氏は、後醍醐天皇と対立するようになります。一度は九州まで逃れますが、再び勢力を盛り返して京都を占領。新たに光明天皇を立てて、1338年に征夷大将軍となりました。
これにより、京都に逃れた後醍醐天皇(南朝)と、尊氏が立てた北朝が並び立つ南北朝(なんぼくちょう)の動乱が始まり、この混乱は約60年も続くことになります。